基準地価、全国平均5年連続上昇 東京商業地は33年ぶり水準

住宅地・商業地とも需要が堅調で全国平均は5年連続の上昇。都市部と地方の二極化が一段と鮮明になった。

今何が起きているか

国土交通省が公表した基準地価調査で、全国平均の変動率が5年連続のプラスとなった。住宅地・商業地ともに需要が堅調で、東京都の商業地平均は33年ぶりに300万円台に乗せた。一方、富山県は全体で34年ぶりの上昇となるなど、地方でも持ち直しの動きが一部で見られた。

なぜ起きているか

都市部ではオフィスへの出社回帰で都心のオフィス需要が戻り、商業地の地価を押し上げた。住宅地は低金利と住宅ローン需要が下支えした。地方では大型商業施設や再開発が限られた地点に集中し、上昇率の上位が特定の町に偏る形で全体を押し上げている。

影響範囲

土地を担保に融資を受ける企業、住宅購入を検討する世帯、固定資産税の評価額を通じて不動産を保有する個人に影響する。上昇が続く都市部では購入負担が増え、地方でも上昇地点と下落地点の差が拡大している。

今後どうなりそうか

日銀の金融政策と長期金利の動向が今後の地価を左右する。金利上昇が続けば住宅ローン負担が増し、住宅地の上昇ペースは鈍る可能性がある。都市部の商業地はオフィス需要が続く限り底堅さを保つとみられるが、地方の二極化は当面続くと見られる。

今意識したほうがいいこと

住宅購入を検討する場合は、金利動向と地域ごとの価格差を確認したい。不動産を保有する場合は、固定資産税の評価替えが数年ごとに来ることを踏まえ、税負担の変化を見込んでおく必要がある。

社会への影響

地価上昇は資産を持つ層と持たない層の格差を広げる。都市部への人口集中が続けば、地方の空き地や低未利用地の扱いが地域財政の課題として残る。