千葉豪雨、半壊認定の9割が支援金対象外に 内水氾濫の認定基準が焦点
千葉豪雨で半壊と判定された住宅の約9割が支援金の対象外となった。内水氾濫の認定基準が焦点に。
今何が起きているか
千葉県を襲った豪雨で被災した住宅のうち、半壊と判定された住戸の約9割が、公的な被災者支援金の支給対象から外れたことが複数の報道で明らかになった。内水氾濫による被害は、河川の氾濫に比べて被害認定が低く出やすいとの指摘が出ている。
なぜ起きているか
被災者生活再建支援金は、住宅の被害認定調査で「全壊」または「大規模半壊」と判定されることが支給の要件となる。内水氾濫では浸水深や浸水時間が比較的短く、家屋の構造的な損傷が軽微にとどまりやすいため、半壊認定に落ち着く事例が増える。制度の設計が河川氾濫型の被害を想定してきたことも、内水氾濫の実態と評価基準のずれを生んでいる。
影響範囲
千葉県内で内水氾濫により住宅が半壊判定となった世帯が直接の対象となる。支援金を受け取れない世帯は、修理費用や仮住まいの負担を自助と保険に頼らざるを得ない。同じ豪雨で全壊判定を受けた世帯との間で、受け取れる支援額に差が生じる。
今後どうなりそうか
被災自治体は被害認定の再調査や審査基準の運用見直しを求める可能性がある。国レベルでは、内水氾濫を想定した認定基準や支援制度の見直しが議論の俎上に上がるとみられる。ただし制度改正には時間がかかり、今回の被災世帯への追加支援が実現するかは不透明だ。
今意識したほうがいいこと
被災した世帯は、自治体の被害認定調査の結果と理由の開示を求め、不服がある場合は再調査の申請手続きを確認することが重要だ。加入している火災保険や地震保険の水災補償の適用範囲も早めに確認したい。自治体の窓口や被災者支援の相談窓口に問い合わせ、利用可能な制度を洗い出すことが求められる。
社会への影響
災害支援制度が想定してきた被害類型と、実際に増えつつある内水氾濫の被害像とのずれが可視化された。制度の公平性や、自助・共助・公助の役割分担をめぐる議論に影響を与える可能性がある。認定基準の見直しが進めば、今後の都市型水害への対応の枠組みが変わりうる。