長期金利3.115%、約30年ぶり高水準 円安158円台と米金利高が重なる
日本の長期金利が約30年ぶりの高さに上がり、円相場も158円台で推移している。家計の住宅ローンや企業の調達コストに波及しうる局面だ。
今何が起きているか
日本の長期金利が3.115%まで上昇し、1996年8月以来およそ30年ぶりの高水準となった。外国為替市場ではドル円が158円台前半で推移し、上値が重い状態が続いている。日経平均株価は5日続伸し、半導体関連や銀行株が買われた。
なぜ起きているか
米国の長期金利が高止まりし、日米の金利差が縮まりにくいことが円売りと日本国債売りにつながっている。加えて日銀の金融政策正常化観測が国内債券の利回りを押し上げ、銀行株には収益改善期待が働いた。
影響範囲
変動金利型の住宅ローンを抱える世帯や、外貨建てで調達する企業の資金調達コストに影響が及ぶ。輸入物価の上昇を通じて食料品やエネルギーの店頭価格にも波及し、家計の実質負担が増えやすい。
今後どうなりそうか
市場は日銀の追加利上げ時期と米国の金利動向をにらみながら推移するとみられる。政府・日銀が円安けん制の発言や介入に踏み切る可能性もあり、長期金利がさらに上昇するかは米国の物価・雇用指標次第の面が大きい。
今意識したほうがいいこと
住宅ローンを変動金利で組んでいる世帯は、金利改定の時期と毎月の返済額の変化を確認しておく。外貨建ての支払いがある企業は、為替予約や調達計画の見直しを検討する余地がある。
社会への影響
金利のある世界への回帰が進めば、長く続いた低金利前提の家計・企業行動や財政運営の見直しが迫られる。物価と金利の同時上昇は、借り手と貯蓄者の間の格差にも影響する。