金価格、米長期金利上昇でも4000ドル台を維持 中銀の準備資産分散が下支え
米長期金利が上がっても金が4000ドル台を保つのは、中銀が外貨準備を金へ分散しているためだ。
今何が起きているか
ロイターの分析記事によると、米国債利回りが上昇する局面でも金価格は1トロイオンス4000ドル台を維持している。別の市況報道では10月2日に金価格が4177ドルまで上昇し、米長期金利の低下が影響したとされる。
なぜ起きているか
通常、米長期金利の上昇は利子を生まない金の相対的な魅力を下げ、価格の重しになりやすい。ロイターは、新興国を中心とする中央銀行が外貨準備の構成を米国債などから金へ分散させている点を、利回り上昇でも価格が崩れにくい要因として挙げている。
影響範囲
金を組み入れる投資信託や積立商品を持つ家計、宝飾・電子部品など金を原材料とする事業者、外貨準備を運用する中央銀行が影響を受ける。円換算の金価格は為替水準にも左右されるため、国内の個人投資家には為替変動を通じた影響も及ぶ。
今後どうなりそうか
中銀の購入が続く限り下値は支えられやすいが、米金利が一段と上昇すれば上値を抑える要因になる。市場では米長期金利の水準と、次に発表される米経済指標が当面の焦点となる。
今意識したほうがいいこと
金関連の商品を持つ場合は、価格だけでなく為替と米金利の動きを合わせて確認する。新たに購入する際は、販売手数料や保管コストが実質リターンをどれだけ削るかを事前に把握しておく。
社会への影響
金価格が高止まりすれば、宝飾や電子部品など金を多く使う製品のコストに波及し、家計の物価実感にも間接的に影響しうる。中銀が準備資産を金へ移す動きは、基軸通貨以外への分散という長期の構図を映す。