DV被害者の情報漏えい、5年間で68件 自治体の報告怠りも

支援対象者の住所や氏名が漏れた事例が5年間で68件。報告を怠った自治体もあり、制度運用の穴が浮かぶ。

今何が起きているか

DV被害者ら支援対象者の個人情報が外部に漏れた事例が、この5年間で全国68件確認された。加害者に住所が伝わる危険のある漏えいも含まれ、国への報告を怠った自治体もあった。

なぜ起きているか

支援情報を扱う自治体の窓口が複数部署にまたがり、書類の誤送付や宛先の取り違えが起きやすい。報告義務の運用が自治体ごとにばらつき、漏えいを把握しても国に上げない例が残った。

影響範囲

DVやストーカー被害の支援を受ける人とその家族が対象になる。住所が加害者側に渡れば、転居先での安全が直接損なわれる。支援窓口を担う自治体職員の運用負担にも及ぶ。

今後どうなりそうか

国は個人情報の提供前に事前報告を求める方向で制度を見直しており、自治体の報告義務の運用が焦点になる。漏えいを防ぐ仕組みが現場の手順に落ちるかどうかが問われる。

今意識したほうがいいこと

支援制度を利用する人は、窓口に情報の共有範囲と連絡方法を確認しておくとよい。自治体は誤送付を防ぐ手順と報告体制を点検する必要がある。

社会への影響

被害者支援は安全確保を前提に成り立つ。漏えいが繰り返されれば制度への信頼が損なわれ、支援をためらう人が増えかねない。