後期高齢者の医療費負担、金融所得を2029年8月から反映へ
75歳以上の窓口負担と保険料に金融所得を反映する厚労省方針が判明。施行は2029年8月で、対象は資産を持つ高齢世帯に限られる。
何が起きたか
厚生労働省は、後期高齢者医療制度の窓口負担と保険料の算定に金融所得を反映させる方針を示した。適用開始は2029年8月とされ、株式の配当や譲渡益などが判定に用いられる見通しである。
なぜ起きたか
後期高齢者医療制度は現役世代からの拠出に大きく依存しており、加入者の増加に伴って給付費が膨らんでいる。従来の判定は年金や給与などの所得に限られ、多額の金融資産を持つ世帯の負担が相対的に軽くなるという指摘があった。
影響範囲
75歳以上の後期高齢者医療制度の加入者が対象となる。金融所得が一定水準を超える世帯では窓口負担の区分や保険料が変わりうる一方、年金のみで暮らす世帯への影響は限定的とみられる。
どうなりそうか
厚労省は制度の詳細設計を進め、2029年8月の施行に向けて政令や省令の整備を進めるとみられる。金融所得の把握方法や境界線の設定をめぐっては、与野党や医療関係者から追加の議論が出る可能性がある。
意識したほうがいいこと
75歳以上で株式や投資信託を保有する世帯は、配当や譲渡益の年間金額を把握しておくとよい。自治体から届く保険料通知や負担区分の案内が変わった場合は、内容を確認し、必要に応じて市区町村の窓口に問い合わせる。
社会への影響
高齢者の医療費をどこまで現役世代が支えるかという負担配分の見直しにつながる。資産を持つ高齢者と持たない高齢者の間の公平性をどう測るかが、今後の制度設計の焦点になる。