パナソニック、ペロブスカイト太陽電池の量産を2029年に前倒し

薄く曲げられる次世代太陽電池を、パナソニックが滋賀で2029年から量産する。窓ガラスや車載への応用を見込む。

今何が起きているか

パナソニックは、次世代の太陽電池であるペロブスカイト太陽電池の本格量産を2029年から滋賀県で始めると発表した。当初予定より1年前倒しとなる。軽くて曲げられる特徴を生かし、窓ガラスや電気自動車の屋根・ボンネットへの搭載を想定している。主原料のヨウ素は日本が埋蔵量で世界首位とされる。

なぜ起きているか

従来のシリコン系太陽電池は重く、設置場所が屋根や平地に限られやすい。ペロブスカイトは薄く曲げられるため、ビル壁面や車体など設置面積を広げられる。原料のヨウ素を国内で確保できる点も、供給網の安定と量産前倒しを後押ししたとみられる。

影響範囲

住宅・ビル向け建材や自動車産業、電力・エネルギー関連の事業者が対象になりうる。滋賀県内の生産拠点と雇用にも関わる。一般消費者には、窓や車体での発電という新しい選択肢が生まれる可能性がある。

今後どうなりそうか

2029年の量産開始に向け、耐久性や発電効率、コストの検証が続くとみられる。量産が予定通り進めば、建材や車載向けの実用化競争が国内外で活発になる可能性がある。

今意識したほうがいいこと

住宅やビルの改修を検討する際は、ペロブスカイト型を含む選択肢の情報を集めておくとよい。導入時期や価格、保証条件は量産開始後に公表される見通しのため、現時点では確定情報として扱わないよう注意する。

社会への影響

設置場所の制約が緩めば、都市部でも再生可能エネルギーの導入余地が広がる。国内原料を使う供給網が成立すれば、エネルギー安全保障の面でも意味を持つ。一方、耐久性やリサイクルなどの課題への対応が普及の鍵になる。